2009年 10月 01日
キック・スクーターとジャイロ効果 |
今日は買ったばかりの自転車が自転車屋で調整を受けていたので、キック・スクーターで学校に行きました。
ところで、自転車が倒れないのは、車輪の回転によるジャイロ効果によるものであるという説明をよく聞きます。こまが倒れないのと同じ理屈だというわけです。しかし、キック・スクーターに乗ると、この説明が怪しいことを実感します。キック・スクーターは、左右のぶれについては自転車と同じぐらい安定していますが、車輪が小さく慣性モーメントも小さいので、ジャイロ効果のためだとは考えられません。
実は、自転車の安定性についても、ジャイロ効果は重要でないことが知られています。自転車が右に倒れそうになったときには、ハンドルを少しだけ右に切ると、遠心力が左向きに働いて立ち直るというのが正しい説明です。自転車は、前輪の取り付け方のために、傾いた方向にハンドルが切れやすいようになっているので、乗っている人が気がつかないうちにこのような操作が行われているのです。
ロンドンのインペリアル・カレッジの技師だったディビッド・ジョーンズさんは、自転車の車輪の内側にもう1つ反対向きに回る車輪を取り付けて、2つの角運動量が相殺するような自転車を作ってみたところ、普通の自転車とほとんど同じように乗ることができたそうです。車輪の角運動量がゼロでも倒れないのですから、ジャイロ効果のおかげとは言えません。
これに対し、自転車の車輪をはずして、1つだけで転がしたときに倒れないのはジャイロ効果のためです。車輪の内側に逆向きに回転するもう1つの車輪を取り付けたものを、それだけで転がそうとしたら、ただちに倒れてしまったそうです。
これから、自転車が倒れない理由と、転がる車輪が倒れない理由は別なものであることがわかります。ジョーンズさんの記事は、米国物理学会のフィジックス・トゥデイで読むことができます。⇒ http://www.physicstoday.org
ほとんど静止している自転車にバランスを取って乗れる人もいますが、よく見ると地面の傾きなどを使って前後にゆれています。この場合にも、ハンドルを右左に切ることで、安定性が保たれているのです。
ところで、自転車が倒れないのは、車輪の回転によるジャイロ効果によるものであるという説明をよく聞きます。こまが倒れないのと同じ理屈だというわけです。しかし、キック・スクーターに乗ると、この説明が怪しいことを実感します。キック・スクーターは、左右のぶれについては自転車と同じぐらい安定していますが、車輪が小さく慣性モーメントも小さいので、ジャイロ効果のためだとは考えられません。
実は、自転車の安定性についても、ジャイロ効果は重要でないことが知られています。自転車が右に倒れそうになったときには、ハンドルを少しだけ右に切ると、遠心力が左向きに働いて立ち直るというのが正しい説明です。自転車は、前輪の取り付け方のために、傾いた方向にハンドルが切れやすいようになっているので、乗っている人が気がつかないうちにこのような操作が行われているのです。
ロンドンのインペリアル・カレッジの技師だったディビッド・ジョーンズさんは、自転車の車輪の内側にもう1つ反対向きに回る車輪を取り付けて、2つの角運動量が相殺するような自転車を作ってみたところ、普通の自転車とほとんど同じように乗ることができたそうです。車輪の角運動量がゼロでも倒れないのですから、ジャイロ効果のおかげとは言えません。
これに対し、自転車の車輪をはずして、1つだけで転がしたときに倒れないのはジャイロ効果のためです。車輪の内側に逆向きに回転するもう1つの車輪を取り付けたものを、それだけで転がそうとしたら、ただちに倒れてしまったそうです。
これから、自転車が倒れない理由と、転がる車輪が倒れない理由は別なものであることがわかります。ジョーンズさんの記事は、米国物理学会のフィジックス・トゥデイで読むことができます。⇒ http://www.physicstoday.org
ほとんど静止している自転車にバランスを取って乗れる人もいますが、よく見ると地面の傾きなどを使って前後にゆれています。この場合にも、ハンドルを右左に切ることで、安定性が保たれているのです。
by planckscale
| 2009-10-01 14:29