2009年 12月 11日
ブログによる証明 |
今日は午前中は来年度のポスト・ドクトラル・フェローの選考会議、午後は物理の議論をして、夕方からは職員会館で台湾の国家科学技術委員会の使節の方々と夕食会がありました。
ところでしばらく前に、数学のプレプリント・アーカイブにD. H. J. Polymathという名前で組み合わせ論の定理の新しい証明が投稿されていました。D. H. J.というのは定理の名前の頭文字(Density Hales-Jewett theorem)、Polymathというのは博識という意味ですが、後で書くように掛詞でもあるので明らかに仮名です。
実はこの証明はブログのコメント欄によるものだそうです。フィールズ賞受賞者のティモシー・ゴウワーさんが、自身のブログで定理の証明のアイデアをコメント欄に書き込むことを呼びかけたところ、高校の数学の先生からフィールズ賞受賞者のテレンス・タオさんまで巻き込んで、30-40人がかりで6週間で証明が完成したそうです。たくさんの人で数学の定理を証明したのでPolymathというわけです。
証明への参加が呼びかけられたときには、たくさんの人が関わると誰が本質的な貢献をしたのか分かりにくいので、熱心に参加する人は少ないのではないかとも思われたそうですが、ブログのコメント欄では議論がすべて記録される上、重要なアイデアを出すとスレッドが伸びるので、新しいアイデアの書き込みが競って行われたそうです。数学や理論物理学の研究の新しいモードになるかもしれません。
ところでしばらく前に、数学のプレプリント・アーカイブにD. H. J. Polymathという名前で組み合わせ論の定理の新しい証明が投稿されていました。D. H. J.というのは定理の名前の頭文字(Density Hales-Jewett theorem)、Polymathというのは博識という意味ですが、後で書くように掛詞でもあるので明らかに仮名です。
実はこの証明はブログのコメント欄によるものだそうです。フィールズ賞受賞者のティモシー・ゴウワーさんが、自身のブログで定理の証明のアイデアをコメント欄に書き込むことを呼びかけたところ、高校の数学の先生からフィールズ賞受賞者のテレンス・タオさんまで巻き込んで、30-40人がかりで6週間で証明が完成したそうです。たくさんの人で数学の定理を証明したのでPolymathというわけです。
証明への参加が呼びかけられたときには、たくさんの人が関わると誰が本質的な貢献をしたのか分かりにくいので、熱心に参加する人は少ないのではないかとも思われたそうですが、ブログのコメント欄では議論がすべて記録される上、重要なアイデアを出すとスレッドが伸びるので、新しいアイデアの書き込みが競って行われたそうです。数学や理論物理学の研究の新しいモードになるかもしれません。
by planckscale
| 2009-12-11 15:24