2013年 08月 26日
人間原理 |
週末は論文2本の推敲と、来週の広島大学での「代数学シンポジウム」での講演の準備をしていました。
広島大学のシンポジウムは参加者が整数論や代数幾何関係の方ばかりのようなで、整数論がご専門でシカゴ大学にいらっしゃる加藤和也さんの次の講演なので、準備はしたものの、これでよかったのかまだ迷っています。
岩波書店は今年で創業100周年になるそうです。その記念行事のひとつとして、いろいろな分野の228名が現代社会の課題とそれへの考え方を各々2000字で語る『これからどうする―未来のつくり方』が出版されました。
私にも、「文系理系の研究者、政治家から作家、俳優まで様々な立場の方に将来への予測・主張・夢を語っていただく」とのことで、ご依頼があったので、「ヒッグス粒子発見の次に来るもの」と題した文を寄稿しました。
すでに6月に刊行されていましたが、お伝えするのが遅れていました。
アスペンに行っている間に読んでみたら、評論家の三浦雅士さんが拙著『重力とは何か』を引用してくださっていました。
・・・物理学者の大栗博司が宇宙における「人間原理」について触れている。極大と極微を探求してその成果を総合しようとする現代物理学の最先端の知見に立つと、「この宇宙があまりにも人間にとって都合よくできているように」見えてくるというのである。「あたかも、宇宙に宇宙を観測できる存在が誕生できるように、基本法則が微調整されているかのよう」だというのだ(『重力とは何か』)。宇宙は人間という場において宇宙自身を意識しているというわけである。・・・
さすがにきちんと読み込んでいらっしゃいます。自身を意識してくれる存在がなければ、宇宙もさびしいでしょう。
先週刊行された拙著『超弦理論入門』について、ブログ記事に感想文を書いてくださっている方々がいらっしゃるので、引用します(見逃しているブログもあると思います、ごめんなさい)。
⇒ 「とね」さんのご感想
「卓越した日本語力」、「当たり前のことでも新鮮に思わせ、好奇心がくすぐられる」、「論理に飛躍がない」などと書いてくださいました。
⇒ 足立隼さんのご感想
生命科学の研究者の方のようです。「この本を中高生の時に読めていたら、大学の数学や物理の授業もまた違った面白さが味わえたのではないかと思えるほど、素敵な本です」と書いてくださいました。
⇒ Vento Aureoさんのご感想
「著者の研究人生をリアルタイムで追体験する感じな所もそれを強める感じで良い」、「言葉を聞きかじった程度かろくに知らないことが明快なストーリーを持って説明され、大変読んでいて楽しかった」と書いてくださいました。
⇒ 佐々木良彦さんのご感想
「20年ほどの前の、大栗博士がカリフォルニア大学バークレイ校に教授として着任されたときの貴重なお写真もさりげなく掲げられていて、素敵ですね」とありました。
⇒ 榎戸誠さんのご感想
「非常に難しいことを、素人に可能な限り分かり易く、しかもごまかすことなく説明する達人」と書いてくださいました。
ブルーバックスは今年の9月で創刊50周年だそうで、それを記念して「脳と時空の冒険」と題した講演会が開かれます。脳研究者の池谷裕二さんと私が、各々40分ずつ講演を行います。休憩の後は、毎日新聞論説委員の青野由利さんの司会で、質疑応答も含んだ対談があります。
池谷さんの『単純な脳、複雑な「私」』と、私の『超弦理論入門』の特製版として、各々著者のサインとメッセージを最初のページに印刷したものが来場者に贈呈されるそうです。池谷さんのメッセージがどのようなものかも楽しみです。
会場は、日比谷公園にある日比谷図書文化館。お申し込みはこちらからです。⇒ ブルーバックス創刊50周年記念講演会
広島大学のシンポジウムは参加者が整数論や代数幾何関係の方ばかりのようなで、整数論がご専門でシカゴ大学にいらっしゃる加藤和也さんの次の講演なので、準備はしたものの、これでよかったのかまだ迷っています。
岩波書店は今年で創業100周年になるそうです。その記念行事のひとつとして、いろいろな分野の228名が現代社会の課題とそれへの考え方を各々2000字で語る『これからどうする―未来のつくり方』が出版されました。
私にも、「文系理系の研究者、政治家から作家、俳優まで様々な立場の方に将来への予測・主張・夢を語っていただく」とのことで、ご依頼があったので、「ヒッグス粒子発見の次に来るもの」と題した文を寄稿しました。
すでに6月に刊行されていましたが、お伝えするのが遅れていました。
アスペンに行っている間に読んでみたら、評論家の三浦雅士さんが拙著『重力とは何か』を引用してくださっていました。
・・・物理学者の大栗博司が宇宙における「人間原理」について触れている。極大と極微を探求してその成果を総合しようとする現代物理学の最先端の知見に立つと、「この宇宙があまりにも人間にとって都合よくできているように」見えてくるというのである。「あたかも、宇宙に宇宙を観測できる存在が誕生できるように、基本法則が微調整されているかのよう」だというのだ(『重力とは何か』)。宇宙は人間という場において宇宙自身を意識しているというわけである。・・・
さすがにきちんと読み込んでいらっしゃいます。自身を意識してくれる存在がなければ、宇宙もさびしいでしょう。
先週刊行された拙著『超弦理論入門』について、ブログ記事に感想文を書いてくださっている方々がいらっしゃるので、引用します(見逃しているブログもあると思います、ごめんなさい)。
⇒ 「とね」さんのご感想
「卓越した日本語力」、「当たり前のことでも新鮮に思わせ、好奇心がくすぐられる」、「論理に飛躍がない」などと書いてくださいました。
⇒ 足立隼さんのご感想
生命科学の研究者の方のようです。「この本を中高生の時に読めていたら、大学の数学や物理の授業もまた違った面白さが味わえたのではないかと思えるほど、素敵な本です」と書いてくださいました。
⇒ Vento Aureoさんのご感想
「著者の研究人生をリアルタイムで追体験する感じな所もそれを強める感じで良い」、「言葉を聞きかじった程度かろくに知らないことが明快なストーリーを持って説明され、大変読んでいて楽しかった」と書いてくださいました。
⇒ 佐々木良彦さんのご感想
「20年ほどの前の、大栗博士がカリフォルニア大学バークレイ校に教授として着任されたときの貴重なお写真もさりげなく掲げられていて、素敵ですね」とありました。
⇒ 榎戸誠さんのご感想
「非常に難しいことを、素人に可能な限り分かり易く、しかもごまかすことなく説明する達人」と書いてくださいました。
ブルーバックスは今年の9月で創刊50周年だそうで、それを記念して「脳と時空の冒険」と題した講演会が開かれます。脳研究者の池谷裕二さんと私が、各々40分ずつ講演を行います。休憩の後は、毎日新聞論説委員の青野由利さんの司会で、質疑応答も含んだ対談があります。
池谷さんの『単純な脳、複雑な「私」』と、私の『超弦理論入門』の特製版として、各々著者のサインとメッセージを最初のページに印刷したものが来場者に贈呈されるそうです。池谷さんのメッセージがどのようなものかも楽しみです。
会場は、日比谷公園にある日比谷図書文化館。お申し込みはこちらからです。⇒ ブルーバックス創刊50周年記念講演会
by planckscale
| 2013-08-26 05:19