2009年 01月 27日
落成式 |
Caltechは大学のサイズが小さいので、全学が6つの部門に分かれていて、私は物理学・数学・天文学部門に属しています。これが最小の単位で、たとえば物理学科というものはありません。(学部学生が物理学を専攻することはできるので、物理学の教務係の先生はいますが。)今日は、天文学と天体物理学の新しい建物が完成したので、落成式がありました。天文関係の教官はキャンパスのいろいろな建物に分散していたので、彼らを一つの建物に集中させることは大学の長年の目標でした。しかし、完成には時間がかかりました。今年69歳になる一般相対性理論の大家のキップ・ソーンさんは、Caltechに勧誘されたときに、カール・アンダーソン(陽電子の発見でノーベル賞を取った物理学者です)に天文の建物の青写真を見せられて、もうすぐこれが出来るから来てねと言われたそうです。40年前のことです。今日の落成式のスピーチでは、部門長がこのエピソードを披露して、最近勧誘された人も、Caltechがすぐに約束を果たせなくても我慢してね、と言っていました。はい、はい。
右の写真は、建物を設計したトム・メインさんがスピーチをしているところです。メインさんは2005年にプリッカー賞を受賞している著名な建築家ですが、材質を工夫して建築費を節約したり、省エネを取り入れることにも長けているそうです。今回の建物の表面には、テラコッタ色のパネルがジグザグに張り巡らされていて、まるで地震が起きた後のようだという人もいます。メインさんによると、宇宙を貫く「力」を表現しているのだそうです。
建物の中は、カリフォルニアの光を取り入れた居心地のよさそうな印象で、議論のできるこじんまりとした空間が、ところどころにうまく配置してあります。ただ、最近の大学関係の建物によくある、「これでもか」といわんばかりの趣向もあります。たとえば、左の写真の建物の中央を貫く階段は、ディズニーランドのようです。明日は落成記念のシンポジウムで著名な講演者が並んでいるので楽しみです。
by planckscale
| 2009-01-27 14:52









