2009年 01月 27日
科学の正しい地位 |
デニス・オーバービーさんはニューヨークタイムズの科学欄の副編集長でしたが、最近はフリーランスのサイエンスライターです。私は、コロラド州のアスペン物理学研究所や北京での国際会議などで、何度かお会いしたことがあります。今でも、ときどきニューヨークタイムズに記事を書いていて、少し紗に構えた文体が持ち味です。
ニューヨークタイムズの科学欄といえば、ジョージ・ジョンソンの記事も楽しみです。ジョンソンの書いたマレー・ゲルマンの伝記「Strange Beauty」は名作だと思います。
話がそれました。
さて、オバマ大統領の就任演説では科学に触れる箇所が数か所ありました。特に、「We will restore science to its rightful place. (私たちは科学の正しい地位を回復する.)」と述べたときには、よくぞ言ってくれたと思いました。この火曜日のニューヨークタイムズには、オーバービーさんがこの演説に触発されて書いたエッセイが掲載されています。「科学の正しい地位」とは何であるのかという話です。
このエッセイの前半の趣旨は、「科学は物質主義的で、科学自身には精神的価値はない」という考え方に対する反論です。「Those values, among others, are honesty, doubt, respect for evidence, openness, accountability and tolerance and indeed hunger for opposing points of view. (その[科学の]価値観とは、正直なこと、疑問を持つこと、証拠を尊重すること、開かれていること、責任を持つこと、そして[異なる考え方に]寛容なこと、もっといえば反対意見を渇望すること、などである。)」科学とは、その成果の重要性もさることながら、科学をするという考え方自身に意義があるという主張です。
もちろん、このような価値観は、科学をするものの専売特許ではありません。しかし、このような価値観を持たないと意味のある科学はできないので、科学者にはこの価値観が刷り込まれています。
このエッセイの後半は、中国における言論弾圧の批判で、上記のような価値観を持たない政府のもとでは科学は振興しないであろうという趣旨でした。気持はわかりますが、旧ソビエト連邦における科学の発展のような反例もあるので、説得力に欠けると思いました。
ニューヨークタイムズの科学欄といえば、ジョージ・ジョンソンの記事も楽しみです。ジョンソンの書いたマレー・ゲルマンの伝記「Strange Beauty」は名作だと思います。
話がそれました。
さて、オバマ大統領の就任演説では科学に触れる箇所が数か所ありました。特に、「We will restore science to its rightful place. (私たちは科学の正しい地位を回復する.)」と述べたときには、よくぞ言ってくれたと思いました。この火曜日のニューヨークタイムズには、オーバービーさんがこの演説に触発されて書いたエッセイが掲載されています。「科学の正しい地位」とは何であるのかという話です。
このエッセイの前半の趣旨は、「科学は物質主義的で、科学自身には精神的価値はない」という考え方に対する反論です。「Those values, among others, are honesty, doubt, respect for evidence, openness, accountability and tolerance and indeed hunger for opposing points of view. (その[科学の]価値観とは、正直なこと、疑問を持つこと、証拠を尊重すること、開かれていること、責任を持つこと、そして[異なる考え方に]寛容なこと、もっといえば反対意見を渇望すること、などである。)」科学とは、その成果の重要性もさることながら、科学をするという考え方自身に意義があるという主張です。
もちろん、このような価値観は、科学をするものの専売特許ではありません。しかし、このような価値観を持たないと意味のある科学はできないので、科学者にはこの価値観が刷り込まれています。
このエッセイの後半は、中国における言論弾圧の批判で、上記のような価値観を持たない政府のもとでは科学は振興しないであろうという趣旨でした。気持はわかりますが、旧ソビエト連邦における科学の発展のような反例もあるので、説得力に欠けると思いました。
by planckscale
| 2009-01-27 15:30









