2009年 04月 25日
素粒子・場・弦理論 |
18歳人口の減少と国立大学の特別法人化のため、日本でも大学間の競争が激しくなったと聞いています。米国では、大学入試では幾つでも併願できるので、昔から大学の格付け産業が盛んです。しかし、この格付けというのは恣意的なもので、どのようなファクターを重視するかによって順位が入れ替わるので、取り扱いには注意が必要です。私がCaltechに来た1999年には、USニュース&ワールド・レポート誌の格付けでCaltechの学士コースが全米第1位になって話題になりました。これは、この年に学生1人当たりの教授の数や、教授1人あたりの大学の資産額などの重みを大きくした影響だと言われています。USニュース誌には、アイビーリーグの大学の卒業生から苦情がたくさん来たそうで、翌年からさっそく評価基準が変えられて、たとえば2009年度はCaltechは第6位になっています。ちなみに、キプリンガー誌のお値打ちな私立大学ランキングでは、Caltechは全米第1位になっています。
大学の入試係の人たちは、表向きはこのようなランキングには意味がないといいながら、毎年きちんとチェックしているようで、ランクが上がったときだけ大騒ぎします。と、言うわけで…
昨日発売になったUSニュース&ワールド・レポートの大学院ランキングでは、Caltechは素粒子の部門で全米第1位になりました。
USニュースのランキングでは、この部門のことをParticles/Fields/String Theoryと呼んでいます。Fieldsというのは場の量子論のことで、たとえばアメリカ物理学会の素粒子部門のことをDivision of Particles and Fields(略してDPF)と呼びます。USニュースでも、数年前まではこれに倣ってParticles/Fieldsとなっていましたが、最近はString Theoryが入るようになりました。アメリカ物理学会でもDivision of Particles, Fields and String Theoryと呼ぶようにすればよいと思います。
Caltechでは、このほかに航空工学(昔はフォン・カルマン先生がいらっしゃいました)、化学(現役の教授の3名がノーベル賞受賞者です)、地球科学、地質化学、地学と地震学(最近京都賞を受賞された金森博雄先生がいらっしゃいます)、一般相対論と宇宙論(大学の持っている天文台の数のほうが、天文学部の教授の数より多い)の大学院コースが第1位になりました。
大学院について、もう少し書きます。米国の研究大学はどこでもそうだと思いますが、大学院生には、奨学金なり研究助手・教育助手の手当てなりによって、授業料と生活費が支給される仕組みになっています。ですから、日本の大学を卒業して米国の大学院で研究をする場合には、個人の資金負担は軽いと思います。(ただし州立大学の場合には、州外からの大学院生の学費が高くなったりして、海外から大学院に行く場合の障害になることがあるようです。)このように米国の大学院生というのは、収入もあって半分社会人のような扱いです。これに対し学士コースの授業料は奨学金を得ない限りは個人負担なので、日本から米国の特に私立大学に行くのには相当の資金が必要になります。大学院に行きたい人にとっては、日本で学部教育を終えてから、米国の大学院に行くというのはひとつの可能性かもしれません。
米国の大学院入試のためには、夏の終わりごろから準備を始めて、秋にGREやTOFLEなどの試験を受け、大学の成績表や推薦書を揃えて、年末までに願書を送るのが通常の手続きのようです。最近はどこの大学でもウェブによる申請になっています。たとえば、Caltechの大学院受験手続の情報はここにあります。テキサス大学のオースティン校の大学院で博士号を取得され、現在は高エネルギー加速器研究機構(KEK)で研究をなさっている夏梅誠先生のウェブページに、米国の大学院に行くための便利な情報があるので、興味のある方には参考になるかもしれません。ここにリンクしておきます⇒米国大学院情報
大学の入試係の人たちは、表向きはこのようなランキングには意味がないといいながら、毎年きちんとチェックしているようで、ランクが上がったときだけ大騒ぎします。と、言うわけで…
昨日発売になったUSニュース&ワールド・レポートの大学院ランキングでは、Caltechは素粒子の部門で全米第1位になりました。USニュースのランキングでは、この部門のことをParticles/Fields/String Theoryと呼んでいます。Fieldsというのは場の量子論のことで、たとえばアメリカ物理学会の素粒子部門のことをDivision of Particles and Fields(略してDPF)と呼びます。USニュースでも、数年前まではこれに倣ってParticles/Fieldsとなっていましたが、最近はString Theoryが入るようになりました。アメリカ物理学会でもDivision of Particles, Fields and String Theoryと呼ぶようにすればよいと思います。
Caltechでは、このほかに航空工学(昔はフォン・カルマン先生がいらっしゃいました)、化学(現役の教授の3名がノーベル賞受賞者です)、地球科学、地質化学、地学と地震学(最近京都賞を受賞された金森博雄先生がいらっしゃいます)、一般相対論と宇宙論(大学の持っている天文台の数のほうが、天文学部の教授の数より多い)の大学院コースが第1位になりました。
大学院について、もう少し書きます。米国の研究大学はどこでもそうだと思いますが、大学院生には、奨学金なり研究助手・教育助手の手当てなりによって、授業料と生活費が支給される仕組みになっています。ですから、日本の大学を卒業して米国の大学院で研究をする場合には、個人の資金負担は軽いと思います。(ただし州立大学の場合には、州外からの大学院生の学費が高くなったりして、海外から大学院に行く場合の障害になることがあるようです。)このように米国の大学院生というのは、収入もあって半分社会人のような扱いです。これに対し学士コースの授業料は奨学金を得ない限りは個人負担なので、日本から米国の特に私立大学に行くのには相当の資金が必要になります。大学院に行きたい人にとっては、日本で学部教育を終えてから、米国の大学院に行くというのはひとつの可能性かもしれません。
米国の大学院入試のためには、夏の終わりごろから準備を始めて、秋にGREやTOFLEなどの試験を受け、大学の成績表や推薦書を揃えて、年末までに願書を送るのが通常の手続きのようです。最近はどこの大学でもウェブによる申請になっています。たとえば、Caltechの大学院受験手続の情報はここにあります。テキサス大学のオースティン校の大学院で博士号を取得され、現在は高エネルギー加速器研究機構(KEK)で研究をなさっている夏梅誠先生のウェブページに、米国の大学院に行くための便利な情報があるので、興味のある方には参考になるかもしれません。ここにリンクしておきます⇒米国大学院情報
by planckscale
| 2009-04-25 15:59









