2009年 04月 28日
基礎科学と応用 |

基礎科学の役割について、現場で研究をしている科学者と近い考え方を語っていることに感心しました。国民の代表なので、演説の大部分が科学成果の社会への還元についてであるのは当然のことですが、その場合でも科学の振興は50年先に向けた投資であると言うこと、科学の社会への影響は幅広いものであり政府の役割が重要であること、また基礎科学の成果には思いがけない応用があることを強調していました。その例として、特殊相対論と一般相対論がカーナビゲーションに使われていること、また光電効果の理解がソーラーパネルに応用されていることを挙げていました。相対論も光電効果もアインシュタインの業績です。そういえば、演説の最初の冗談もアインシュタインがらみでした。
大統領科学技術諮問委員会の陣容も発表され、Caltechのアハメッド・ズウェイル先生も委員になられました。オバマ政権は、これまでのところ科学に理解があるという印象ですが、これがどのように実行に移されるのかが興味のあるところです。
by planckscale
| 2009-04-28 13:37