2009年 07月 03日
宇宙の数学 |
岩波書店の雑誌『科学』の7月号に「宇宙はどんな言葉で書かれているか‐IPMUの挑戦」と題する特集が掲載されています。私はこの特集のために、「宇宙の数学とは何か」という記事を書きました。数物連携宇宙研究機構、すなわちInstitute for the Physics and Mathematics of the Universeの"Mathematics of the Universe"とはなにかという質問に答えるためです。ガリレオやニュートンが活躍した17世紀の科学革命を可能にした当時最新の数学は、微積分でした。また、20世紀の宇宙の数学は、アインシュタインの一般相対性理論だったと言えると思います。では、21世紀の宇宙の数学は何になるのでしょうか。この続きは、本誌をご覧ください。
このほかに、リサ・ランドールさんと村山斉IPMU機構長との、Caltechでの鼎談の記録も掲載されています。一般の読者向けに、「鼎談の手引き」も書きました。
『科学』に記事を書くのは、これで2回目です。2008年のノーベル物理学賞を受賞された南部先生、小林先生、益川先生の業績解説記事を書いてから、毎月『科学』を読んでいますが、執筆者の力が入った記事が多く読み応えがあります。最近は、町の普通の本屋さんに置いてないことが多いようですが、もっと読まれてもよいと思います。(東大の生協書店には置いてありました。)
特集の内容は次のようになっています:
宇宙をめぐる五つの謎─IPMUの挑戦 村山斉
[鼎談] 素粒子論と宇宙論の展望
リサ・ランドール+村山 斉+大栗博司
(鼎談の手引き 大栗博司)
[解説記事]
観測が導く最新宇宙論 杉山直
インフレーション宇宙論の進展 佐藤勝彦
ニュートリノ研究のゆくえ─地下実験が予言するもの 井上邦雄
宇宙の数学とは何か 大栗博司
物理学における幾何学と実数 アレクセイ・ボンダル
[コラム]
超弦理論の最前線─宇宙は嵐のような変動から創られる シミオン・ヘラーマン
重力レンズで宇宙の暗黒成分を「見る」 高田昌広
もっと超新星ニュートリノを!─その日は近い マーク・ヴェイギンス
LHCは何を発見できるか 野尻美保子
新しい幾何学と圏─超弦理論の空間の本質を記述するために 戸田幸伸
by planckscale
| 2009-07-03 14:40









