2009年 07月 24日
フォン・ノイマンとショパン |

物理学センターは、90年代後半に改装工事をしてすばらしい施設になりました。それ以前には、創立者の1人の名前を取ったストラナハン・ホールのほかに、ベーテ・ホールとプレハブのヒルベルト・ホールがありましたが、新たに最新鋭の設備を持つスマート・ホールが建ったので、ヒルベルト・ホールを壊して、その跡地を芝生と白樺の植わった広場にしました。ここは、ヒルベルト空間と呼ばれています。ヒルベルト空間は、ガーデンチェアーや机がそこかしこにあって置いてあって、外で議論をしたり、また他の人から離れて落ち着いて研究をするのにも最適な環境です。
今日は、UCLAのチャクラバーティさんによる量子臨界現象についてのコロキウムがありました。外場の入ったイジング模型を例にとって、フォン・ノイマンのエントロピーが量子臨界点の性質を調べるのに便利な量であることを説明していました。私のCaltechの同僚のジル・レファエルさんがこの方面でいろいろ仕事をしているようなので、詳しく議論がしたいです。フォン・ノイマンのエントロピーについては、IPMUの高柳さんも、物性理論の笠さんとAdS/CFTの見地から論文を書かれています。レビューもありますね。
コロキウムの後には、ワインとチーズのレセプションがあって、物性理論の人たちとも親しく話をしました。

そういえば、Caltechの同僚のアントン・カプスチンさんのお父さんが作曲をしたエチュードを、辻井さんが弾いていらっしゃるところをYoutubeで聴くことができます。⇒http://www.youtube.com
by planckscale
| 2009-07-24 15:35