2010年 06月 12日
ボンからベルリンへ |
ヨーロッパにいると、電子プレプリント・アーカイブの更新を見るのが朝になります。今日は面白そうな論文がたくさん出ていたので、早速ダウンロードしてベルリンに帰る列車の中で読むことにしました。左の写真はボン大学にあるアウグスト・ケクレの銅像。台座にはめ込まれた銅版には、ケクレが女神(アテネでしょうか)からベンゼンの構造図を受け取っている様子が浮き彫りになっています。うたたねをしているときに見た夢からベンゼンの構造を思いついたという逸話に基づいたものかもしれません。首にドイツの国旗を巻いているのは、ワールドカップが始まったからだと思います。
ホテルからチェックアウトした後で、アルブレヒト・クレムさんの研究室に行って、BPS状態の数え上げの壁超え現象について議論をしました。昨日のセミナーの最後に、正則異常方程式と壁超え公式が関係あるのではないかと述べましたが、クレムさんは全く別の立場から、BPS状態数の変化と正則異常との間の関係を考えていらっしゃるようでした。
駅に行くと、ベルリン行きの列車が出るまでにあと1時間ほどあったので、旧市街のミュンスター広場にいってみました。マックス・プランク数学研究所は広場に面しています。19世紀に建てられた郵便局を改造したようで、正面はまだ郵便局の窓口として使っていて、研究所の入り口はすこし判りにくいところにありました。マックス・プランク研究所の初代所長のフリードリヒ・ヒルツェブルフさんに招聘されてボンに滞在して研究をした日本人数学者は100名以上になるそうで、私も数学者の方々からよくボンの思い出を聞きました。いちどマックス・プランク研究所を見てみたいと思っていたので、訪問できてよかったです。
マックス・プランク研究所の正面にベートーベンの像があったので、数ブロック先のベートーベンの生家にも行って見ました。ベートーベンはこの屋根裏の部屋で生まれたのだそうです。10分遅れで出発したインター・シティ・エクスプレスに乗って、今朝ダウンロードした論文を読んでいたら、車内が暑くなってきました。車掌さんに聞いたら、私の乗っている車両だけ冷房が故障したようです。高速列車なので窓を開けることもできません。
あまりに暑くなってきたので、食堂車に行ってビールを一杯いただきました。2週間前までは寒い天候でしたが、春を飛ばして一挙に夏になってしまったようです。食堂車は冷房が効いていたので、論文の続きを読むことが出来ました。
by planckscale
| 2010-06-12 03:14









