2010年 07月 23日
量子貨幣と気候変動 |
今日は、チャンスン・パークさんと書いた論文がE-プリント・アーカイブに掲載されました。昨秋に中村真さんと書いた論文の続編で、相転移が起きた後の非線形解が構成できたのが主たる結果です。また調べているうちに、以前に中村さんに教えていただいたブラゾフスキー模型との関連も明確になりました。論文が公開されてから2時間後には、ショーン・ハートノルさんからとても有意義なコメントをいただきました。明日早速パークさんと議論しようと思います。お読みいただけるとうれしいです。⇒http://arxiv.org
さて、今日のコロキウムでは、MITのエディ・ファーヒさんが量子情報の話をしてくださいました。商取引をおこなうときの貨幣は、その場で本物であることを確認できなければならない一方で、複製しにくいものでなければなりません。特に、本物であることの確認手続きから、複製するためのヒントが与えられないようになっていないといけません。量子力学的状態を使った「量子貨幣」で、どのようにしたらこの2つの要請が両立できるかという話でした。
夕方にはアムステルダム大学のロバート・ダイグラーフさんが、国際連合の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の仕事についての公開講演をしてくださいました。ダイグラーフさんは超弦理論の専門家ですが、オランダ王立科学芸術アカデミーの会長で、また世界各国の科学アカデミーからなる機関であるインター・アカデミー・カウンシル(IAC)の会長でもあります。
IACは数ヶ月前にIPCCの評価報告を依頼され、来月末にはその報告書が発表されることになっています。私は今年はアスペン物理学センターの公開講演委員をしているので、ダイグラーフさんに、気候変動の科学研究のあり方やIPCCの役割についてのお話を依頼しました。一般の方々にも興味のある話題だったので、たくさんの方がいらっしゃって、講演の後の質疑も盛り上がりました。
by planckscale
| 2010-07-23 15:29









