2010年 09月 05日
現代思想 |
今日は朝から今学期の東大‐Caltech共通国際講義の準備をしていて、ウェブページの設定と1回目の講義ノートが出来たので、午後には散歩に行きました。
新宿から代々木公園へ。公園の入り口には東京乗馬倶楽部があって、子供向けのポニー・ライドもありました。私の子供が小さいときによく行ったロサンゼルスのグリフィス公園のポニー・ライドとは比べ物にならないほど美しくグルーミングされた仔馬たち。
しばらく前にドナルド・キーンさんの『明治天皇』を読んでいたので、代々木公園の隣の明治神宮にも参拝しました。
神宮の森を抜けた後は渋谷に向かい、東急本店の7階に9月2日に開店したばかりの「丸善&ジュンク堂書店」に行きました。
青土社の雑誌『現代思想』の9月号の特集「現代数学の思考法」に解説記事を書いていたのでどこかにあるかなと思ったら、なんと3か所に置いてありました。雑誌のコーナーのほかに、数学書のコーナーと哲学書のコーナーにも平積みになっていました。立派な書店ですね。
『現代思想』というと、私が大学生のころには浅田彰さんなどのいわゆるニュー・アカデミズムの舞台となっていたので、まさか理系の私が記事を書くようになるとは思っていませんでした。
素粒子論と現代数学のかかわりについて書きました。「素粒子論のランドスケープ」という題で、記事の後半では超弦理論は自然界の基本定数を導出できるかという問題も議論しています。
そのほかに、数学者では砂田利一さん、黒川重信さん、深谷賢治さん執筆の記事。経済学者や哲学者による記事もあります。
また田崎晴明さん、小島寛之さん、加藤岳生さんの「自然からの出題にいかに答えるか」と題した鼎談も掲載されています。この鼎談では超弦理論も俎上にあがっていますが、この分野の研究は数学的真実を探しているのかという問いに対して、田崎さんは
「ストリング理論をやっている人たちの心の故郷にもやはりこの世界の成り立ちを知ろうということがあるんだろうと思いますよ。」
とおっしゃっています。その通りです。
「ここに大栗さんもお呼びできれば楽しかったですね。」
と言ってくださっているので、次回はお願いします。
私の記事は次のように始まります:
「筆者はカリフォルニアの理工系の大学で教鞭を執っており、構内を歩くと理系オタクと呼ぶべき学生によく出会う。彼らの特徴のひとつとして、理系テーマのTシャツを誇らしげに着ていることが挙げられる。…」
新宿から代々木公園へ。公園の入り口には東京乗馬倶楽部があって、子供向けのポニー・ライドもありました。私の子供が小さいときによく行ったロサンゼルスのグリフィス公園のポニー・ライドとは比べ物にならないほど美しくグルーミングされた仔馬たち。
しばらく前にドナルド・キーンさんの『明治天皇』を読んでいたので、代々木公園の隣の明治神宮にも参拝しました。
神宮の森を抜けた後は渋谷に向かい、東急本店の7階に9月2日に開店したばかりの「丸善&ジュンク堂書店」に行きました。
青土社の雑誌『現代思想』の9月号の特集「現代数学の思考法」に解説記事を書いていたのでどこかにあるかなと思ったら、なんと3か所に置いてありました。雑誌のコーナーのほかに、数学書のコーナーと哲学書のコーナーにも平積みになっていました。立派な書店ですね。
『現代思想』というと、私が大学生のころには浅田彰さんなどのいわゆるニュー・アカデミズムの舞台となっていたので、まさか理系の私が記事を書くようになるとは思っていませんでした。
素粒子論と現代数学のかかわりについて書きました。「素粒子論のランドスケープ」という題で、記事の後半では超弦理論は自然界の基本定数を導出できるかという問題も議論しています。
そのほかに、数学者では砂田利一さん、黒川重信さん、深谷賢治さん執筆の記事。経済学者や哲学者による記事もあります。
また田崎晴明さん、小島寛之さん、加藤岳生さんの「自然からの出題にいかに答えるか」と題した鼎談も掲載されています。この鼎談では超弦理論も俎上にあがっていますが、この分野の研究は数学的真実を探しているのかという問いに対して、田崎さんは
「ストリング理論をやっている人たちの心の故郷にもやはりこの世界の成り立ちを知ろうということがあるんだろうと思いますよ。」
とおっしゃっています。その通りです。
「ここに大栗さんもお呼びできれば楽しかったですね。」
と言ってくださっているので、次回はお願いします。
私の記事は次のように始まります:
「筆者はカリフォルニアの理工系の大学で教鞭を執っており、構内を歩くと理系オタクと呼ぶべき学生によく出会う。彼らの特徴のひとつとして、理系テーマのTシャツを誇らしげに着ていることが挙げられる。…」
by planckscale
| 2010-09-05 18:20