2010年 10月 02日
准教授職を廃止 |

上の写真は、昨日の東京大学とCaltechの共通講義の様子を、東京大学理学系研究科物理専攻長の早野龍五さんが撮影されたものです。東京側は大講義室が満員で、立ち見も数名出たそうです。
講義の後で、東京大学のe-learningの担当の方や、技官の方から有益なコメントをいただきました。私の覚えのために書いておくと:
(1) 東京の学生には、レクチャー・ノートをあらかじめ配布しておくか、ウェブ・ページからダウンロードしておくように広報する。
(2) 東京側からCaltechのビデオカメラを遠隔操作しているTAの人にわかるように、黒板を移動するときには一呼吸置く。(もしくは、合図を送る。)
(3) 黒板の前にあるプロジェクタ用スクリーンの紐がゆれてる時にカメラのピントを奪うことがある。紐を黒板の上の方に固定しておく。
昨日課題としていた「東大側の学生が質問しやすい環境にする」ための対策としては:
(4) 講義中も双方向の通信がなされていて、東大側からでも質問できることを周知する。
(5) あばばさんがコメント欄でご提案なさったように、電子メールで質問を受け付けて次週の講義の冒頭などで答える。
(6) 講義中の質問については、Caltech側のTAに電子メールかインスタント・メッセージを送ると、TAから私に質問が伝えられるような仕組みも考えてみようと思います。
さて話は変わりますが、Caltechでは今年度から、終身在職権付の准教授職を廃止することになりました。
終身在職権はテニュアと呼ばれていますが、大学の教員としての身分を無期限に保証するものです。米国では最高裁判所の判例によって、定年を設けることは年齢差別で憲法違反であると判断されたので、終身在職権があれば本人が望む限り教員を続けることができます。
(正確には、「心身に障害を負い教育研究活動の継続が不可能になった場合を除く」などとしているので、呆けてしまったらやめることになるのだとは思いますが。)
米国の大学教員の経歴では、終身在職権が取れるかどうかが大きな節目になります。たとえば、私が以前にいたカリフォルニア大学では、助教授は終身在職権を取るまでの試用期間(テニュア・トラック)で、准教授と正教授は終身在職権ありとなっていました。Caltechには終身在職権の取る途中の准教授も少数いますが、大まかには同じような制度です。
今回の決定は、終身在職権付の准教授職を廃止して、基本的に教員の身分は終身在職権「あり」か「なし」かの2種類だけにするというものです。
終身在職権を与えるというのは重要な決定なので、その時にしっかり審査をする。いったんこの権利を与えたら、それ以後はCaltechの同僚としてそれ以上の審査はしないという考え方です。
というわけで、Caltechの終身在職権付の准教授の皆さんは、今日10月1日付で全員が正教授に昇格になりました。おめでとうございます。
by planckscale
| 2010-10-02 13:38









