2011年 03月 22日
できることから、 |

先週はつくばエクスプレスの運休のためIPMUに行くこともできず、また今週の前半にIPMUで予定されていた会議も延期になりました。首都圏にいなくても仕事が出来る人は、東日本の資源消費を抑えるために他の場所に移動しなさいという意見もあったので、とりあえずカリフォルニアに戻ることにしました。
先週にはカリフォルニア大学サンタバーバラ校で、ベンジャミン・モンリオールさんの「福島原発の放射能を理解する」と題した一般講演がありました。モンリオールさんは暗黒物質の検出などがご専門の物理学者で、原子力発電の専門家ではありませんが、ウェブで公表された講演は明解でした。そして、素粒子論のご専門の野尻美保子さんや橋本幸士さんなどの6名の物理学者が、この講演のスライドを1日で日本語訳されて公開されました。
客観的な知識を広めるのは、科学者ができる重要な仕事だと思います。Caltechでも、同様な講演会を企画しているところです。
被災地に物資を送ったりするのも逆に迷惑になるといけないので、募金による支援を考えています。先週には、子供が家で作ったお菓子を持って、ご近所を回って義援金を募ってきました。また、Caltechでは日本人会のみなさんが、震災義援金の募金活動を始めました。春休み中で学生はほとんどいませんでしたが、初日だけで2,000ドル近く集めることができました。学長をはじめ、学生部長やボランティア組織の Caltech Y にもご協力をいただき、今週いっぱいカフェテリアの外で募金を募っています。
この募金は、Caltech Y を通じて、日本の赤い羽根共同募金に送られます。米国の組織を通じることで、米国では課税控除になるので、実質的に米国政府も募金に協力してくれることになります。
by planckscale
| 2011-03-22 10:46









