国際高等研究所

Caltechでの震災義援金の募金活動では、一週間で１１，６４３ドル４５セントが集まりました。この活動は大学院生の稲垣秀彦さんが中心となって、Caltechの学生やポストドクトラルフェローの皆さんの献身的な努力で実現しました。集まったお金は、赤い羽根共同募金を通じて、被災地で活動するボランティア団体・NPOへの支援金に寄付されます。

さて、ご報告が遅れましたが、３月９日（水曜日）には東京大学の安田講堂で、東京大学国際高等研究所の設立を記念した一般講演会が開かれました。収容人数が1,144名と聞いていましたが、ほぼ満員の盛況でした。

東京大学の濱田総長やご来賓の挨拶の後、IPMUの村山斉機構長とノーベル物理学賞受賞者のディビッド・グロスさんの講演がありました。私は司会をさせていただきました。

質疑応答も活発に行われ、国際高等研究所のよいお披露目となりました。天気もよく気持ちのよい１日で、まさか、その２日後にこのような大災害が起こるとは思いもかけませんでした。

地震が起きた後には、グロスさんにもメールで連絡して、私の携帯電話の番号をお知らせしましたが、その日は私も帰宅難民になってしまいました。グロスさんは２日後の飛行機で無事にカリフォルニアにお帰りになったそうで、逆に安否を気遣うメールをいただきました。数日後には、ご自身の研究所で早速「福島原発の放射能を理解する」と題した一般講演会を開かれました。先日も書きましたが、この講演のスライドは和訳されて、日本で広く読まれたようです。