2011年 10月 13日
スティーブ・ジョブスさんと暗黒物質 |
Caltechの新学期の授業は9月の終わりに始まるので、学期が始まって2週間です。素粒子論研究室の改装工事もようやく完成間近になりました。本当は3週間前ぐらいに完成しているはずだったのですが、黒板の設置や家具の配達が遅れています。
右の写真は、議論をする部屋の黒板が設置されたので、書初めをしているところです。
先週には、英国の教育専門誌の『タイムズ・ハイヤー・エデュケーション』が、世界の大学ランキングを発表して、Caltechが1位になっていました。
ハーバード大学とスタンフォード大学は同列2位。以下、オックスフォード大学、プリンストン大学、ケンブリッジ大学、MITと続きます。
東京大学は、香港大学を押さえて、アジア地域で1位に返り咲いていました。
しかし、このようなランキングは、いろいろな要素の重みを変えると、順番がいかようにも変わるので、どれだけ意味のあるものかわかりません。
米国では、高校生が大学受験の参考にする『USニュース&ワールド・レポート』誌のランキングがよく知られていますが、10年ほど前にランキングのための重みを変えたら、Caltechが1位になってしまったことがあります。このときは、アイビー・リーグの大学の卒業生から非難ごうごうで、ランキングの係りの人が解雇されてしまったと聞きました。
* * * * * * *
2年前の新学期には、スティーブ・ジョブスさんがスタンフォード大学の卒業式でなさったスピーチについて触れました。⇒Back to School
ジョブスさんがお亡くなりになったと聞いて、思い出したことがあります。
11年前に、私がまだカリフォルニア大学のバークレイ校にいたときに、超弦理論についての一般講演をしたことがあります。スタンフォード大学のスティーブ・シェンカーさんと2人組みで出演して、各々簡単な話をしてから、2人で掛け合い漫才のようなことをしました。
質疑応答の時間になって、手を上げた人のひとりがスティーブ・ジョブスさんでした。「暗黒物質は超対称性によって予言される粒子と考えられるのか」という専門的なご質問で、このようなことも勉強されているのかと感心しました。
講演の後演壇までいらして、しばらくお話しましたが、残念ながら何を話したか憶えていません。
暗黒物質の正体はもうすぐわかるかもしれないので、そうしたら11年前のご質問にきちんとお答えできたのですが。
by planckscale
| 2011-10-13 14:06









