2011年 10月 21日
ソルベー会議: 2日目 |
2日目のセッションは、メトロポール・ホテルの会議場で行われました。午前のセッションは「量子系のコントロール」と題して、量子光学や原子物理の発展によって明らかになりつつある、新しい量子現象についての議論が交わされました。
レーザー光の干渉よって作られた周期ポテンシャル(光学格子)に、量子状態を保ったまま埋め込まれた粒子系を使って、さまざまな量子系のアナログ模型を作る話も注目を集めていました。ただし、非可換ゲージ理論が構成できると言う主張については、ゲージ場が本当にダイナミカルな自由度になっているのか、またゲージ対称性が正しく現れているのかなどが議論になりました。
超弦理論のAdS/CFT対応の物性物理学への応用では、物性で興味のある模型がAdSの重力理論によって、定性的なだけでなく(ユニバーサリティに頼れる性質だけでなく)、定量的にも意義のあるものとして構成されているのかがしばしば問題にされます。今日の午前のセッションでは、逆に、量子光学の場の量子論への応用に関して、素粒子論で興味のある模型がきちんとできているのかが問題とされていたことは、【素粒子⇒物性】【物性⇒素粒子】と鏡像の関係になっているようで、おもしろいと思いました。
午後のセッションは「量子物性」と題して、量子相転移やトポロジカルな秩序など、様々な物質で実現される特異な量子現象が話題になりました。場の量子論を研究しているものとしては、トポロジカルな場の理論や、チャーン・サイモンズ理論、ゲージ理論のテータ項など、場の理論の高度な現象が実際の物質で実現していることに魅力を感じました。
講演の後には、公式な議論の時間がたっぷりと取ってあって、私には物性物理学者がどのような点に興味を持ち、どのような点を気にするのかがよくわかって、興味深かったです。
夜には、ブリュッセルの郊外にあるソルベー家の邸宅でレセプションがありました。
by planckscale
| 2011-10-21 05:58









