2011年 10月 28日
光よりも速く ― 後日談 |
10月25日に発売になった岩波の雑誌『科学』の11月号に、解説記事「光よりも速く」が掲載されました。9月23日にニュートリノは光より速く走ることができると発表したOPERA実験について、私が書いたブログ記事「光よりも速く」と「タイムマシンは可能になるのか」を読まれた『科学』の編集長から、これらをもとに記事を書くようにご依頼をいただきました。
私は実験物理学者ではないし、ニュートリノの専門家でもないので、どうしたものかと思いましたが、引き受けることにしたのには2つ理由があります。
1つには、素粒子実験における誤差や精度についての考えかたや、実験結果について理論物理学者がどのように反応するかを、一般の読者に伝えるよい機会ではないかと思ったこと。
もう1つは、物理学の確立した理論は、拡張されることはあっても覆ることはないという重要な事実を説明したかったからです。この考えかたは、物理学では「有効理論」という概念で精密に定式化されています。これについては、また別の機会に詳しく解説したいと思います。
今回は、依頼があってから5日後が締め切りで、ストーニーブルック大学にコロキウムに行く飛行機の中で校正をするという、超光速の執筆でした。
OPERA実験グループに参加されている名古屋大学の小松雅宏さんと、神岡宇宙線研究施設で太陽や超新星からのニュートリノの観測や暗黒物質の探索実験をなさっている中畑雅行さんには、原稿を読んでいただき、有益なご指摘をいただきました。ありがとうございました。
読んでくださった方から、「大変論旨が明快で、素人の私も理解しやすかったです」とのコメントをいただきました。よろしければご覧ください。
by planckscale
| 2011-10-28 14:57









