2011年 12月 15日
深夜のセミナーと中間審査 |
昨日は、IPMUでのコロキウム講演会に参加するために、一度夕食に帰宅してから、夜中の10時過ぎに大学に戻りました。東京大学の数理科学の小林俊行さんが、IPMUの主任研究員に就任なさって最初の講演だったので、Caltechからビデオ会議で参加しました。左がビデオ会議の画面です。
IPMUの教官で、Caltechに来ているシメオン・へラーマンさんも一緒に参加。
計量テンソルに正と負の両方の符号が含まれるような等質空間の解析学の話で、私に親しみのある例としてはド・ジッター空間や反ド・ジッター空間があります。
小林さんは1次元の簡単なところから説き起こして、最後はまだ執筆中の最新の研究成果までお話されました。初等的な部分でもオッペンハイム予想とそのマルグリスによる証明の話を盛り込まれるなど、工夫のあるお話でした。私には最後の10分ぐらいのところが特に興味深かったので、また改めて詳しくお聞きしたいと思います。
日本では午後3時30分からの講演会でしたので、カリフォルニアでは午後10時30分から。終わったのは、深夜の12時20分でした。(上の写真では、時計は午後11時45分を指しています。)
さて、文部科学省の世界トップレベル研究拠点のうち最初の5つは2007年に設立され、今年は中間審査がありました。その結果が、12月14日に公表されました。
達成度についての総合評価は、5つの拠点の中で唯一のS(=Superior)レベル。これは、
「当初目的を超える拠点形成の進展があり、『世界トップレベル研究拠点』としてさらなる発展が期待される」
と言うことだそうです。
理論物理学については、
「論文数や被引用数から判断すると、他の世界トップクラスの研究所等と比較しても、現在のサイエンスレベルは非常に優れている」
と評価され、特に私の専門とする弦理論の研究については、
「弦理論と数学を融合させる多大な努力がなされてきており、これは数学の新しい分野を拓く可能性を秘めている。我々は、PIが多くの時間を数学と物理学の橋渡しに費やしている努力を評価する。現在では、若手研究者はこの橋を通って数学と物理学を行き来するようになっている」
と認めていただきました。
まとめとしては、
「我々の総意として、IPMUの過去4年間の活動と科学的業績を高く評価する。IPMUは、この短期間内にゼロから世界的に名の知られた研究機関にまで発展を遂げた。IPMUは、WPIの目標(最高のサイエンス、国際化、融合研究によるブレークスルー、研究及び組織運営におけるシステム改革)の全てにおいて、その達成に向けて目覚ましく進展したことを示した。村山拠点長のリーダーシップを高く評価する。」
と書かれており、特に最後の文は私もまったくその通りだと思います。
これを励みに、IPMUの発展に貢献し、自分の研究にもさらに精進しようと思います。
by planckscale
| 2011-12-15 11:28









