2012年 01月 18日
アジア冬の学校 |

オックスフォード大学から東京に戻った翌日から、「アジア冬の学校」に出席しています。
この「学校」は、アジア地域の4カ国(日本、韓国、中国、インド)の超弦理論の研究者が組織している国際交流事業で、2006年に韓国で始まり、日本⇒中国⇒インドと一周して、昨年から二周目に入りました。
第6回の今回は、私の所属するIPMUと、KEK (高エネルギー加速器研究機構)が共同で開催しています。学生は、インドから17名、韓国から27名、中国と台湾から7名、米国から2名、タイから1名、日本から35名で、これに講師や組織委員を加えて、100名程度の会議です。
会場は草津温泉なので、のんびりできるかと思ったら、さにあらず、朝9時の講義から始まって、午前中に2コマ、昼食をはさんで午後に3コマ、さらに夕食の後に1コマあって、毎日終わるのは夜の11時ごろというハードなスケジュールです。
国際事業として定着してきたので、講師陣も充実していて、彼らからじっくり話が聞けるので、私にとっても勉強になります。
しかしなにより、アジア諸国の若い学生やポストドクトラル・フェローが合宿して、親しく交流できるとてもよい機会だと思います。また、夕食の後には、「ゴング・ショー」と称して、若手研究者が1人5分間で研究発表をするミーティグを2回開きました。
全部で40名程度が発表をしましたが、研究内容とプレゼンテーションの質の高さに感心しました。ほとんど全員、5分間ぴったりで研究内容がつかめるように用意していて、またその内容もとても充実していました。
Caltechから連れてきた私の学生のボグダン・ストイカ君も、まだ大学院の1年生ですが、私との共同研究について発表しました。
このほかに、夜の部では、実験の先生が2時間講演をしてくださり、毎晩、重イオン衝突実験、宇宙マイクロ波放射観測、CERNのLHC実験、重力波観測、ニュートリノ実験について、順番に聴講する機会がありました。次の10年の間の、素粒子や重力に関する実験プロジェクトの概観を得るよい機会でした。どれも日本の実験家による講演で、日本の実験物理学の層の厚さにも印象付けられます。
学生も講師も同じ宿に合宿しているので、夜遅くまで議論が続きます。左の写真は深夜の12時頃に撮ったものです。この冬の学校で知り合った若手研究者の間から、長く続く交流が始まったり、さらには共同研究が生まれたりすることを願っています。
by planckscale
| 2012-01-18 20:17









