2012年 08月 23日
セドナ |

ニューメキシコ州とアリゾナ州を東西に抜けるインターステート40を走りました。何もないところを通っていくのかと思ったら、なかなか見所があり、楽しいドライブでした。
まず、アリゾナ州に入ってすぐのところにある化石の森国立公園。2億年ほど前の三畳紀の森が泥に埋もれて、木の細胞が二酸化珪素に置き換わって化石したものです。太い木々がそのまま化石になっているものもあります。
次は、バリンジャー・クレーター。上の左の写真です。2万年前に、直径20メートルほどの隕石が落ちてできた直径1.2キロのクレーターです。

ボストンの旧家出身のパーシバル・ローウェルが私財で始めた天文台で、現在でも非営利の私立天文台です。
右の写真は冥王星の発見に使われた天体望遠鏡。
冥王星と言えば、私が子供のころは9番目の惑星でしたが、2006年に準惑星に格下げになりました。太陽系で海王星の外側にあるカイパーベルトに、冥王星よりも大きい天体が見つかりだしたためです。
そもそも、惑星とは太陽の周りを回る天体というのが定義でした。ところが、19世紀に火星と木星の間に小惑星が見つかるようになり、これらをすべて惑星と呼ぶことは適切でないと思われるようになりました。新しく見つかった小惑星は、質量が軽く、形が不規則である。そこで、十分に質量が大きくて、ほぼ球形のものに限って惑星と呼ぶようになりました。
21世紀になって、今度はカイパーベルトに大きな天体が見つかるようになってきたので、それらを惑星から排除するために、さらに条件をつけることになりました。そこで、国際天文学連合が採択した3番目の条件が、軌道上の他の天体を掃き集めるだけの質量があるものでした。
このカイパーベルトの天体の発見で活躍したCaltechのマイケル・ブラウンさんは、その功績によって今年度のカブリ天体物理学賞の受賞者のひとりに選ばれました。授賞式は再来週、ノルウェーのオスロで行われます。私も招待されているので、その様子はまたご報告します。


by planckscale
| 2012-08-23 14:20
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