2012年 12月 29日
スチュアート・フリードマンさん、外村彰さん |
カリフォルニア大学バークレイ校の実験物理学者のスチュアート・フリードマンさんが、先月お亡くなりになっていたことを、今日になって知りました。
私は、バークレイ校の教授だったときにフリードマンさんとお話しする機会があり、アイデアにあふれたすばらしい物理学者との印象を持っていました。バークレイからCaltechに移籍してからは音信が途絶えていましたが、日本の神岡鉱山でのカムランド実験でのご活躍についてはお聞きしていました。
今年の5月には、日立製作所中央研究所の外村彰さんがお亡くなりになりました。
外村さんは1982年から1986年にかけて「アハラノフ‐ボーム効果」の実験的検証に成功されました。私は当時京都大学の学生だったので、基礎物理学研究所の研究会での講演を何度かお聞きしました。最初の実験結果を報告されたときには、磁力線がもれがないかなどと理論の先生方から厳しい質問が飛んでいましたが、1986年ごろになると文句のつけようのない成果を出されていたことに強い印象を受けました。
今年のノーベル物理学賞は「シュレディンガーの猫」の実験的検証でしたが、こうした量子力学の基礎実験の先駆けとなる業績でした。
その後も何度か研究会などでお会いし、2009年に仁科記念賞をいただいたときには、授賞式の写真を何枚も撮ってくださって、お送りいただいたことも懐かしいです。
外村さんのグループが電子線を使って行った二重スリット実験(上の写真)は、英国の科学誌『フィジックス・ワールド』が行った読者投票で「科学史上最も美しい実験」に選ばれています。私は『重力とは何にか』を上梓したときに、この実験の写真を使わせていただきました。許諾をいただくときに、秘書の方からご伝言をいただいたのが最後になりました。
ご冥福をお祈りいたします。
私は、バークレイ校の教授だったときにフリードマンさんとお話しする機会があり、アイデアにあふれたすばらしい物理学者との印象を持っていました。バークレイからCaltechに移籍してからは音信が途絶えていましたが、日本の神岡鉱山でのカムランド実験でのご活躍についてはお聞きしていました。
今年の5月には、日立製作所中央研究所の外村彰さんがお亡くなりになりました。外村さんは1982年から1986年にかけて「アハラノフ‐ボーム効果」の実験的検証に成功されました。私は当時京都大学の学生だったので、基礎物理学研究所の研究会での講演を何度かお聞きしました。最初の実験結果を報告されたときには、磁力線がもれがないかなどと理論の先生方から厳しい質問が飛んでいましたが、1986年ごろになると文句のつけようのない成果を出されていたことに強い印象を受けました。
今年のノーベル物理学賞は「シュレディンガーの猫」の実験的検証でしたが、こうした量子力学の基礎実験の先駆けとなる業績でした。
その後も何度か研究会などでお会いし、2009年に仁科記念賞をいただいたときには、授賞式の写真を何枚も撮ってくださって、お送りいただいたことも懐かしいです。
外村さんのグループが電子線を使って行った二重スリット実験(上の写真)は、英国の科学誌『フィジックス・ワールド』が行った読者投票で「科学史上最も美しい実験」に選ばれています。私は『重力とは何にか』を上梓したときに、この実験の写真を使わせていただきました。許諾をいただくときに、秘書の方からご伝言をいただいたのが最後になりました。
ご冥福をお祈りいたします。
by planckscale
| 2012-12-29 16:32









