2013年 04月 08日
中之島と暗黒物質探索 |
新宿の朝日カルチャーセンターで、昨年から4回講座を開かせていただきましたが、来月始めて大阪に呼んでいただきました。朝日カルチャーセンターの中之島教室は、今年の1月に、旧フェスティバルホールの跡地にできたばかりの中之島フェスティバルタワーの18階に移転しました。そちらで、
5月11日(土)の15:30-18:30
に「重力とは何か」と題した講座を開きます。
左が講座のパンフレットです。お申し込みはこちらから、
⇒ 朝日カルチャーセンター中之島教室
新宿教室では自然科学系の講座がしばしば開かれていますが、中之島教室で自然科学の話題が取り上げられるのは一年ぶりだそうです。関西で興味のある方にお越しいただけるとうれしいです。
今週末まで2週間日本に行っていました。
先週の木曜日には、東京大学本郷キャンパスの小柴ホールで「暗黒宇宙の素粒子物理学」という研究会が開かれました。私は、最初のオーバービュー講演をしました。
昨年のヒッグス粒子の発見によって、素粒子の標準模型は完成し、世界中の研究者の目標が標準模型を超える物理の探索に移っています。特に、暗黒エネルギーや暗黒物質の存在は、素粒子の標準模型を超える物理学があることを確かに示しているので、加速器実験の結果と、重力による宇宙の探索を組み合わせることが、ますます重要になると思われます。
研究会の前夜の日本時間の午前0時には、国際宇宙ステーションに設置されたAMS実験による暗黒物質探索の最新結果がCERNで発表され、話題になりました。数年前にPAMELA実験で観測された宇宙からの陽電子のエネルギーと強度が、より高い精度で確認されたようです。それまでの宇宙物理学理論で予言されていた陽電子の量を超えるものだったので、暗黒物質の崩壊から生まれた陽電子ではないかと言われましたが、パルサーなどを起源とする陽電子である可能性も否定できないようです。暗黒物質の崩壊から生まれる陽電子と、パルサーなどを起源とする陽電子では、高エネルギーでの量が異なるので、より高いエネルギーでのデータが得られるようになると、どちらが起源であるかが明らかになるかもしれません。私の専門とする超弦理論の真骨頂は重力と素粒子物理の統一なので、このような方向に実験・観測のベクトルが向いているのは、超弦理論の検証にも重要なことだと思います。
今回の研究会では、日本で行われているさまざまな実験や観測についての最新データや今後の計画についてお聞きすることができ、とても勉強になりました。
先週は、カブリIPMUで研究も進みました。上の右の写真は、東京大学の柏キャンパスの隣にある柏の葉公園の日本庭園です。桜がとてもきれいでした。
by planckscale
| 2013-04-08 04:23









