2013年 12月 21日
数理解析研究所50周年 |
月曜日にはCaltechの理事会運営委員会に出席してから、深夜の飛行機で日本に向かいました。水曜日の早朝に羽田について、都内で用を済ませてから、つくば市へ。午前中に朝日新聞出版社の方とお会いしてから、高エネルギー研究機構(KEK)へ。理論部の方とお話をしてから、小林ホールへ。KEKでは、「国際線形加速器(ILC)のための最先端測定器の国際的新展開」の会議が開かれていて、その関連として、「重力とは何か、時空とは何か」と題した一般講演を行いました(左の写真)。愛知県から聞きに来てくださった方もいて、恐縮しました。
講演会には、KEKで研究をしている大学の同級生も来てくれました。瀬戸秀紀さんは物質構造科学研究所の副所長。ソフトマターが専門で、「物質から生命に至る遥かな道のりを歩んでいる」のだそうです。中村達郎さんは、加速器研究施設で、次世代BファクトリーであるSuperKEKBのための加速器技術の開発に取り組んでいます。大学を卒業して30年近くになるので、お互いの研究の歴史などについて話が弾みました。また、ゆっくりお話をする機会があればと思います。
翌朝木曜日は柏のカブリIPMUに行って、共同研究者と相談。お隣の物性研を訪ねて、押川正毅さんともお話しをしました。リチャード・イーガーさんのランチ・セミナーにも出席したのですが、時間切れで最後のところで退出。そのまま、成田空港に向かいました。夕方の飛行機で米国に。ロサンゼルスには木曜日の午前中に到着しました。家に荷物を降ろしてから、Caltechへ。部門長と今年のポストドクトラル・フェローの予算について相談。その後はCaltechのパーティに出席した後、オフィスでポストドクトラル・フェローの応募書類を読んで、帰宅しました。
木曜日にカブリIPMUに行ったときに、内村直之さんの新著『古都がはぐくむ現代数学: 京大数理解析研につどう人びと』が届いていました。パサデナに戻るのが待ちきれず、帰りの飛行機の中で読みました。
内村さんは朝日新聞社の京都総局にいらしたときに、京都の数学者とお話しをされる機会がよくあったそうです。今年は、数理解析研究所(数理研)創立50周年ということで、森重文所長の提案で数理研の数学者を中心とした本をまとめられたのだそうです。
私は1990年から94年まで、数理研で助教授をしていたので、懐かしく読みました。私のよく知らなかった設立の経緯から、解析学、代数幾何、数論の大きな流れ、数理物理(私の研究についても触れてくださいました)、確率論から応用数学の様々な話題が、的確で、かつ読みやすくまとまっています。素晴らしい力作で、読み応えがあります。
帯には、森所長の次の言葉がありました:
「私すら意識していなかった数理解析研の全体像を浮かび上がらせ、その過去・現在にまつわる人々を生き生きとよみがえらせてくれた。長年会っていない先輩にあえて得をした気分だ。」
お薦めします。⇒ 『古都がはぐくむ現代数学』
ところで、拙著『超弦理論入門』(ブルーバックス) のKindle版が発売になったそうです。こちらもよろしければ、ご覧ください。⇒ 『超弦理論入門』 Kindle版
by planckscale
| 2013-12-21 13:47









