2014年 02月 12日
素数のひみつ |
英国の教育誌『タイムズ・ハイヤー・エデュケーション』の世界大学ランキングで、Caltechが3年連続で1位になったという話を、昨年の10月に書きました。このランキングの主筆編集者のフィル・ベーティさんが昨年末にCaltechにいらして、そのときの取材の結果が2月6日に同誌に掲載されました。
記事へのリンクはこちらから。⇒ 「Caltech:世界一の大学のひみつ」
記事の一部を引用します:
「大切なのは引用件数ではなく、その先にある、これまでとは本当に違う新しいものを見出すことです。」
「Caltechの自信は、好奇心に動機付けられた基礎研究よりも、経済的利益がわかりやすく目に見える応用研究を重視せよという、政府や研究支援機関から圧力に効することを可能にしました。」「基礎レベルでのブレークスルーが、現実の人々に大きな影響を与える技術につながることはよくあることです。」
好奇心に駆られた研究が現実の社会に大きな影響を与えた例として、幻冬舎のウェブ・マガジン 「幻冬舎plus」の連載『数学の言葉で世界を見たら』 の今回配信の記事では、素数の研究を取り上げました。
自然数の性質を調べる「整数論」は、好奇心に駆られた研究の代表ともいえる純粋数学の中でも、とりわけ特別な地位にあります。たとえば、人類史上最高の数学者の1人とされるガウスは、
「数学は諸科学の女王であり、なかでも、整数論は数学の女王である」
と語ったとされています。自然数は素数の積に分解されるので、数学者は、数の秘密を解き明かす鍵が、素数にあると考えています。
純粋数学の華である素数の研究は、しかし、現代のインターネット経済を支える基盤でもあります。私たちは、インターネットサイトで買い物をするときに、クレジットカード番号などの個人情報を送りますが、これが途中で盗まれないためには、情報が暗号化されていないといけません。そこに使われているのが、素数の性質です。これは、基礎レベルの研究が、現実の人々に大きな影響を与えるよい例だと思います。
今回は、前編と後編の2回に分けて、素数の性質を解き明かしながら、純粋数学が現代社会に果たしている役割について考えてみます。
『数学の言葉で世界を見たら』 連載第7回の記事はこちらから。
⇒ 第7回 : 素数のふしぎ 前編
次回第8回の配信は2月27日(木曜日)の予定です。お楽しみに。
by planckscale
| 2014-02-12 07:58









