2014年 06月 02日
ホットな工科大学 |
しばらくまえに、Caltechの学部学生のプランク(いたずら)について書きました。
おそらく、最も有名ないたずらは、1961年のフットボール全米決勝戦で、ワシントン大学の観客席に置かれた応援のマスゲームのインストラクションを書き換えた事件でしょう。スタジアムの10万人の観衆と全米の数千万人のテレビ視聴者の見守る中、「ワシントン大学」の文字の代わりに、観客席から「Caltech」の文字が浮かび上がりました。
米国では、大学受験でいくらでも併願できるので、合格通知を出すと、各大学が勧誘のためのイベントを行います。5年前に、マサチューセッツ工科大学 (MIT) で合格者勧誘のイベントが開かれたときに、Caltechの学生が何人かボストンまで行って、会場の出口で係員に扮して、「MIT」と胸に書かれたT‐シャツを配りました。ところが、その裏には「Because not everybody can go to Caltech (誰でもCaltechに行けるわけじゃないからね。)」と書かれていました。合格者勧誘のイベントの間、何百人もの生徒がこのT-シャツを着てMITのキャンパスを歩き回っていたそうです。左の写真がそのときの T‐シャツで、Caltechの書店で販売されています。
今年は、その続編がありました。
やはり、MITの合格者勧誘イベントにCaltechの学生が行ったのですが、T‐シャツの代わりに、「MIT」と書かれたマグカップを配りました。上の写真の左側のものです。
これに熱いコーヒーを注ぐと、右のように「Caltech」と「もっとホットな工科大学」という文字が浮かび上がるという仕掛けです。
さて、東京大学理学部が2年に1回出版しているガイドブック 『リガクル』 の最新号に、私のインタビュー記事が掲載されました。右の写真です。
今回のテーマは「グローバル化」ということで、東京大学理学部の研究者や出身者で海外で活躍している人たちの話題が中心になっています。
ストーニーブルック大学のサイモンズ研究所にいらっしゃる数学者の深谷賢治さんや、昨年までCaltechにいらして、現在はドイツのマックス・プランク研究所のグループリーダーをなさっている白岩学さんなど知り合いの方々と一緒に載せていただけて、嬉しかったです。
市販されているようなので、よろしければご覧ください。
⇒ 『リガクル04 東京大学理学部が率いる最前線のグローバル化』
また、大学受験生のための情報誌 『大学ジャーナル』 に、超弦理論の解説を連載しています。第2回目の今回は量子力学の話で、次回は素粒子の標準模型の話になります。
ウェブでも無料で読むことができるので、よろしければご覧ください。
第1回 「伸び縮みする時間と空間 : アインシュタインの重力の理論」
⇒ こちらのPDFの11ページです。
第2回 「不確定なミクロの世界 : 量子力学」
⇒ こちらのPDFの12ページです。
アウトリーチ活動と言えば、私のホームページも、英語版と日本語版をつくって見ました。こちらもよろしければご覧ください。
⇒ ホームページ英語版
⇒ ホームページ日本語版
この機会に、私の研究室の卒業生のリストも作ってみました。
⇒ 卒業生のリスト
by planckscale
| 2014-06-02 13:56