2014年 09月 22日
日本物理学会 佐賀市民科学講演会 |
講談社科学出版賞授賞式の翌日には、九州の佐賀市に向かいました。先週の木曜日から開かれていた日本物理学会秋季大会の最終日の市民科学講演会で、「重力とは何か」と題したお話をするためです。
300名収容の講堂は、左の写真のようにほぼ満員で、しかも小・中・高校生がたくさん来てくれたのが嬉しかったです。
右下の写真は、ブラックホールの説明の導入部で、星の表面からの脱出速度を説明しているところです。
講演の後には、生徒さんたちから熱心な質問がたくさんありました。小学生が手をあげて、「量子力学は因果律と矛盾するのですか」と質問したのには驚きました。量子力学の状態の時間発展を記述する基本方程式は因果律と矛盾しないが、その状態を古典力学の言葉で理解しようとすると、一見因果律と矛盾するように見えると答えました。
次には、同じ小学生が「量子力学はミクロな世界の法則だというが、どのくらい小さい世界のことか」と聞きます。20世紀の前半に量子力学が確立したときには、原子の構造を理解するのに使われたが、量子力学が巨視的な現象に当てはまらない理由は見つかっていない。実際、量子光学などでは巨視的な量子現象も観測されているとお答えしました。また、量子暗号や量子計算の可能性についても、お話しました。量子力学が、宇宙全体に当てはまることも考えられます。
佐賀市の小学生はレベルが高いと思いました。
サイン会の後は、講堂のロビーに移動して、生徒さんたちと座談会。話が盛り上がって、閉館時間になっても止まらなかったので、さらに講堂の建物の外に移動して話を続けました。若い生徒さんたちが、科学に強い興味を持っている様子を嬉しく思いました。
講演を企画・運営してくださった佐賀大学の皆さんに感謝します。
講演の翌日には、大隈重信の生家を訪問してから、東京に戻りました。
300名収容の講堂は、左の写真のようにほぼ満員で、しかも小・中・高校生がたくさん来てくれたのが嬉しかったです。
右下の写真は、ブラックホールの説明の導入部で、星の表面からの脱出速度を説明しているところです。
講演の後には、生徒さんたちから熱心な質問がたくさんありました。小学生が手をあげて、「量子力学は因果律と矛盾するのですか」と質問したのには驚きました。量子力学の状態の時間発展を記述する基本方程式は因果律と矛盾しないが、その状態を古典力学の言葉で理解しようとすると、一見因果律と矛盾するように見えると答えました。
次には、同じ小学生が「量子力学はミクロな世界の法則だというが、どのくらい小さい世界のことか」と聞きます。20世紀の前半に量子力学が確立したときには、原子の構造を理解するのに使われたが、量子力学が巨視的な現象に当てはまらない理由は見つかっていない。実際、量子光学などでは巨視的な量子現象も観測されているとお答えしました。また、量子暗号や量子計算の可能性についても、お話しました。量子力学が、宇宙全体に当てはまることも考えられます。
佐賀市の小学生はレベルが高いと思いました。
サイン会の後は、講堂のロビーに移動して、生徒さんたちと座談会。話が盛り上がって、閉館時間になっても止まらなかったので、さらに講堂の建物の外に移動して話を続けました。若い生徒さんたちが、科学に強い興味を持っている様子を嬉しく思いました。
講演を企画・運営してくださった佐賀大学の皆さんに感謝します。
講演の翌日には、大隈重信の生家を訪問してから、東京に戻りました。
by planckscale
| 2014-09-22 22:46