2015年 08月 03日
アスペンとボストン |
ギリシャ出張から帰った翌週から、コロラド州のアスペンに来ています。
アスペン物理学センターの「散乱振幅から共形ブートストラップまで」と題したワークショップに参加するためです。散乱振幅の新しい計算方法やブートストラップは、どちらも最近大きく発展しつつある分野で、それを反映して参加者の平均年齢もとても若いようです。
私も、現在 Caltech の大学院生と完成しつつあるブートストラップのついての研究について話をさせていただきました。
このYouTubeビデオは、UCLAのアレキサンダー・クゼンコさんがドローンで撮った物理学センターのバーベキューの様子です。毎週火曜日には皆さん持ち寄りでバーベキューが開かれ、物理学の異なる分野の交流にも役立っています。
アスペン物理学センターは、全米科学財団(NSF)からの補助金を受けていて、5年に一度、更新になります。今年はその年で、私が更新のための申請書を作成する係になったので、その仕事もありました。
アスペン滞在中に、ハーバード大学でアンディ・ストロミンジャーさんの還暦記念の国際会議があったので、2泊でボストンまで行ってきました。左の写真は、バンケットのときの様子で、右からストーニーブロックのマイケル・ダグラスさん、プリンストンの高等研究所のネーサン・ザイバーグさん、スタンフォード大学のスティーブン・シェンカーさんと私です。
ストロミンジャーさんに最初にお会いしたのは、私が京都大学大学院の修士課程を修了して、東京大学の助手になったときでした。富山で開かれた大統一理論の国際会議のために来日されました。講演をお聞きして、物理への斬新なアプローチに強い感銘を受けたことを覚えています。
私は渡米後、ストロミンジャーさんとお会いする機会が増え、2004年には、トポロジカルな弦理論を使ってブラックホールの量子状態を理解するという論文を、カムラン・バッファさんと3人で書きました。この論文は、2008年には、アメリカ数学会の初代アイゼンバッド賞の授賞対象にもなりました。
ストロミンジャーさんは、学生の指導もお上手で、数多くの若手研究者を生み出しています。会議にはその多くが参加したので、ストロミンジャーさんと一緒に記念写真を撮りました(右の写真です)。さて、岩波の雑誌 『科学』 の8月号は、「一般相対論100年──宇宙を駆けめぐる贈り物」と題した特集をしています。
私は、この特集の巻頭エッセイを依頼されたので、「一般相対論から現代物理学へ:100周年に寄せて」と題した記事を寄稿しました。また、執筆陣についてもご相談を受けたので、気鋭の超弦理論研究者の高柳匡さん、宇宙論がご専門の杉山直さんと佐々木節さん、重力波の直接観測を目指している川村静児さんにお願いしたところ、皆さん素晴らしい記事を書いてくださいました。また、アインシュタインに関する科学史の記事も掲載されています。
よろしければご覧ください。
by PlanckScale
| 2015-08-03 03:50









