2015年 10月 11日
「ニュートリノ振動の発見」にノーベル物理学賞授賞 |
今年度のノーベル物理学賞が、「ニュートリノが質量を持つことを示すニュートリノ振動の発見」に対して与えらえるという、素晴らしいニュースがありました。梶田隆章さんとスーパーカミオカンデの皆さん、アーサー・マクドナルドさんとサドベリー観測所の皆さん、おめでとうございます。
梶田さんは東京大学宇宙線研究所の所長ですが、カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)の主任研究員もなさっています。また、マクドナルドさんは、Caltechで博士号を取得されています。というわけで、Kavli IPMUとCaltechにとっても、嬉しいニュースでした。
日本人の理論物理学者 (牧二郎、中川昌美、坂田昌一)が考案した理論を、日本国民の支援で、日本の実験物理学者が検証したことに与えられたもので、日本の基礎科学への貢献を強く印象付けるものです。
今回の授賞対象となった発見の意義については、別なところに解説記事を掲載する予定です。
私が監修をした超弦理論のマンガ本の「ニュートリノ振動」の部分が無料公開されているので、リンクしておきます。⇒ 「ニュートリノ」に質量があると何がスゴイのか
また、2009年1月にジョン・アップダイクさんが亡くなったときのブログ記事に彼が書いたニュートリノの詩を引用していました。アップダイクさんと言えば「ウサギ」の4部作が有名ですが、この詩は「走れ、ウサギ」の出版と同じ年、28歳のときの作品です。⇒ アップダイクさんの詩についてのブログ記事
この詩を私が和訳したものは、ブルーバックス『大栗先生の超弦理論入門』の第2章の始めにも掲載してあります。
毎年この時期になると、朝日新聞のWEBRONZAの編集部から、ノーベル物理学賞授賞者の予想記事を書くように依頼があります。今回の記事では、
「素粒子物理学が対象であれば、ニュートリノの質量の発見が有力だと思う」
と書きましたが、最後に、
「物理学賞としては拡大解釈になるかもしれないが、「今年は外す」というリスクを取って、今年度のノーベル物理学賞は、太陽系外惑星の発見に対して、メイヨール、ケロス、マーシーの3名に授賞されると予想する」
と書いてしまったので、やはり外してしまいました。
ところが、今週になって、私が名前を挙げたジェフリー・マーシーさんが、セクシャル・ハラスメントを起こしたと認定されました。
⇒ ニューヨークタイムズ紙の記事
マーシーさんが所属するカリフォルニア大学の正式な報告書が発表になったのです。とても残念なことだと思います。
by PlanckScale
| 2015-10-11 11:31









