2016年 02月 15日
太陽系に9番目の新惑星? |
ブラックホール連星の合体からの重力波を直接観測したLIGOの、半世紀の歴史を5分でまとめたビデオがありましたので、ここに貼っておきます。

朝日新聞と日経新聞には、私の次のようなコメントも掲載されました。
朝日新聞 「高い精度の分析結果で、重力波がきちんと観測されたと考えられる。宇宙を探求する新しい窓が開けたことは素晴らしい。今後も検証が続き、さらに精度が上がっていくだろう」
日経新聞 「宇宙を探求する新しい窓が開けたことは素晴らしい。今後日本の重力波望遠鏡KAGRA(かぐら)などとの連携により、重力波天文学は大きく発展するだろう」
米国でもニューヨークタイムズ紙の一面になっていました(左の写真)。
今回の重力波は、LIGOで受信されたときにはどのくらいの強さだったのかを、ためしに見積もってみました。
量子力学では、電磁波は光の粒である「光子」でできていると考えます。同じように、重力波が「重力子」の集まりだとすると、LIGOが観測したブラックホール連星の合体およそ10の80乗個の重力子が発せられたと見積もることができます。これが13億光年の距離に拡がって地球にとどいたので、私たち一人ひとりの身体を、10の28乗個の重力子が通り抜けたことになります。これは、体の中にある原子の数とほぼ同じです。
こんなにたくさんの重力子が私たちの身体を通り抜けたのに、昨年の9月14日に気がつかなかったのは、重力がとても弱い力だからです。

2006年に、国際天文連合の総会で冥王星は惑星ではないことが議決されたばかりなのに、なにがあったのでしょうか。
『週刊ダイヤモンド』の連載「大人のための最先端理科」、昨日発売になった2月20日号に掲載されている私の第12回目の記事では、この第9番目の新惑星の予言について解説しました。
編集部の付けてくださったタイトルは、「太陽系に9番目の新惑星か!? 大惑星の存在が予言された根拠 」
この『週刊ダイヤモンド』の記事は電子版でご覧いただくこともできます。
先日ご報告したように、私が科学監修をしてきた3Dドーム映像作品『9次元からきた男』が、日本科学未来館で4月20日より公開になります。

ウェブによる申し込みは2月24日までで、定員60名を超えた場合には抽選があるそうです。
詳しくは、こちらをご覧ください。


by PlanckScale
| 2016-02-15 04:41