2016年 03月 20日
3つの会議 |
エルサレムの会議から帰ってきてから、さらに立て続けに3つの会議がありました。3月10-12日には、私が所長をしているウォルター・バーク理論物理学研究所が、アインシュタインの残したノートや手紙、様々な記事を整理・分析して出版しているCaltechのアインシュタイン・ペーパープロジェクトと、科学史の素晴らしいコレクションを持つハンチントン図書館と共催で、一般相対性理論100周年記念シンポジウムを開きました。
正確には、100周年は昨年だったのですが、ちょうど1か月前に、CaltechとMITが中心になって行っているLIGOプロジェクトが重力波の直接観測に成功したという発表をしたので、最高のタイミングになりました。(右下の写真はポスターの一部です。)
シンポジウムは、物理学者や天文学者とともに、科学史や科学哲学の研究者にも講演をおねがいしました。いくつかの講演はビデオに撮ったので、近々Youtubeで公開する予定です。12日にこのシンポジウムが終わると、そのまま夜行便でシカゴに飛び、シカゴ大学で、昨年7月にお亡くなりになった南部陽一郎先生の追悼シンポジウムで講演しました。
私は、1989年に南部先生に招聘されてシカゴ大学の助教授になりましたが、2年後に京都大学に戻りました。シカゴに行くのは25年ぶりでしたが、大学はいくつか新しい建物が建ったほかには、以前と同じ落ち着いた雰囲気で、懐かしく思いました。
シカゴからCaltechにもどって数日後には、今度は東京に。そのまま仙台で開かれている日本物理学会のシンポジウムで講演しました。シンポジウムのタイトルは「熱いビッグバン以前の宇宙を探索する宇宙マイクロ波背景放射偏光観測衛星LiteBIRDへの期待」。私は「量子重力理論からの予言」というタイトルで講演しました。観測衛星LiteBIRDで、初期宇宙の量子重力効果を見ようと計画している実験物理学者・天体物理学者に、理論物理学者である私はどのように応えることがができるかを議論しました。
大講義室が満員になる盛況でした(左の写真)。
さて、『週刊ダイヤモンド』の連載「大人のための最先端理科」。前回第12回目は、「第9番目の新惑星の予言」について解説しましたが、3月26日号掲載の第13回記事の話題は、LIGOによる重力波の直接観測。
「前回の記事は、1月に発表された太陽系の第9番目の惑星の予言についての、緊急解説であった。ところが、記事が掲載される号が店頭に並ぶ数日前に、重力波を直接観測したという大ニュースがあった。宇宙の研究は進歩が速すぎて、解説を書くのが間に合わない」
と始めました。
編集部の付けてくださったタイトルは、「ついに「重力波」をキャッチ! ブラックホールの合体も初観測 」
この『週刊ダイヤモンド』の記事は電子版でご覧いただくこともできます。
by PlanckScale
| 2016-03-20 08:45









