2017年 01月 16日
インドからの電報 |
インドの物理学者で畏友のスペンタ・ワディアさんの退官記念シンポジウムで講演するために、バンガロールの国際理論科学センターに行ってきました。
私の講演のビデオがYoutubeで配信されていましたので、貼っておきます。
ワディアさんにはじめて会ったのは、ちょうど30年前にカンプールで開かれた会議に招待してくれたときでした。
今回のシンポジウムで使おうと、そのときの写真を探していたら、そのときにワディアさんから親にとどいた電報を出してきてくれました。この電報の内容については、東京新聞・中日新聞で連載しているコラム「紙つぶて」の1月11日の話に書きました。
上の写真は、30年前にカンプールで撮ったものです。右がワディアさん、左が私です。
さて、神戸大学の数学准教授の谷口隆さんから、拙著『数学の言葉で世界を見たら』を、神戸大学の一般教養科目の講義で使ってくださっているという嬉しいお知らせを受けました。
文科系の学生さんが多い科目だそうですが、
「数学のこんな見方はなかったと新鮮に感じる」
という反応だそうで、
「数学の面白さを伝えようとする数学の啓蒙書は多いですが、 リベラルアーツとしての数学、哲学や弁証法と数学との関係、数学と民主主義との繋がり、などが意識されている点で稀有な本だと、講義をして改めて実感しました」
とかいてくださいました。
この本は、数学に興味のある高校生ぐらいを念頭に書きましたが、大学の文科系教養科目にもちょうどよいレベルのようです。
本文に書ききれなかった話題や参考文献を、付録として私のウェブサイトで公開していますので、そちらも併せてお使いいただければと思います。
⇒ 『数学の言葉で世界を見たら』補遺
一昨年から連載を続けている『週刊ダイヤモンド』の「大人のための最先端理科」、1月21日号掲載の第21回記事のタイトルは、「漆黒の宇宙のそのまた先は? 宇宙の遥かなる未来を展望する 」。
前回第20回の記事では、宇宙の誕生からから進化、そして今日にいたる138億年の歴史を振り返りました。今回は、新年でもあるので、宇宙の将来を展望してみました。
赤色巨星となり、金星を飲み込んで、地球の軌道に迫る太陽。私たちの天の川銀河とアンドロメダ銀河の衝突。銀河の蒸発。ダークエネルギーの支配する宇宙の将来像などについて語りました。
この『週刊ダイヤモンド』の記事は電子版でご覧いただくこともできます。
11月にTBSラジオで受けたインタビューが、「夢★夢エンジン」という番組で、
1月21日(土)の24時30分-25時00分
1月28日(土)の24時30分-25時00分
の2回にわけて放送されるそうです。
インタビュアーは松尾貴史さんと加藤シルビアさん。写真の左が松尾さん、右が加藤さんです。加藤さんはお茶の水大学で物理学を専攻されたそうです。
by PlanckScale
| 2017-01-16 05:26