2020年 03月 23日
アスペン物理学センター |
Kavli IPMUの機構長としての業務が忙しくて、ブログをお休みしていました。新型コロナウィルスの感染拡大のため、カリフォルニアでは外出禁止令が発令されて時間ができたので、更新します。
Kavli IPMUでもCaltechでも、セミナーやコロキウムはZoomを使ったビデオ会議で行っています。Zoomは、これまでも共同研究者との議論によく使っていましたが、セミナーでも便利ですね。実際のセミナーと同じように議論ができるので、録画したセミナーを見るよりも臨場感があります。セミナーの後で講師と食事に行くことはできませんが。
Caltechでは春学期の授業をオンラインで行うことになって、教授会で講習がありました。
感染の拡大と言えば、映画『コンテイジョン』が話題になっているので、オンラインで見てみました。コロンビア大学の感染症の権威のIan Lipkinさんが監修をされていて、科学アウトリーチとしてもうまくできていると思いました。予告編を貼っておきます。
前回の更新から11か月が経ってしまったので、話題がたまっていますが、何を書こうかと迷っていると書けなくなってしまうので、まずは適当に選んだ話題を。

昨年の7月にはアスペン物理学センターの所長職を3年の任期満了で退任しました。この3年間にはいろいろな出来事がありました。
アスペン物理学センターは、物理学者がボランティアで運営しており、フルタイムの職員は事務担当副所長と財務係だけです。ところが、私が所長になる直前に財務係が急逝され、またそれに続いて事務担当副所長が25年勤務の区切りに退職されることになりました。つまり、所長着任と同時に、フルタイムの職員が2名ともいなくなってしまったのです。
後任の選考には2年間かかりましたが、幸いよい人材を採用することができました。こうした人事の際には、弁護士に相談する機会も多く、米国の非営利団体の仕組みを詳しく勉強しました。
また、開設以来50年以上使ってきた屋外セミナー室を全面改装しました。センターの隣には、アスペン音楽祭のテントがあり、夕方のコンサートのためのリハーサルの音楽が聞こえてくる素敵な場所です。
理事会の承認を得て改装費2千万円を確保し、センターの建物と調和するように、屋外セミナー室をバウハウス・スタイルに改装しました。ちょうどバウハウス100周年の年で、アスペンでも100周年記念の行事があったので、ニューヨーク・タイムズの芸術欄の記事にとりあげていただけました。
by PlanckScale
| 2020-03-23 06:20