2013年 05月 08日
“世界一”の大学入試 |
講談社の雑誌『群像』の6月号(5月7日発売)に随筆を書きました。
『群像』と言えば、第2次世界大戦終結の翌年に創刊された「講談社文藝の本丸」(知り合いの編集者の言葉)です。群像新人文学賞を主催し、大庭みな子さん、高橋源一郎さん、村上龍さん、村上春樹さん、秋山駿さん、柄谷行人さん、中島梓さんなど、私でも存じ上げているような方々を見出してきたことでも知られています。
私には縁のない雑誌だと思っていましたが、編集部の方が拙著『重力とは何か』をご覧くださり、
「初めて腹にすとんと落ちるような快感がありました」
とのことで、随筆のご依頼をいただきました。
最近、東京大学と京都大学が相次いで推薦入試制度を導入するとの発表がありました。私は今年度、Caltechの入試委員を務めたので、何かのご参考になればと思い、その経験について書くことにしました。
随筆では、まず米国の大学入試の歴史から説き起こしましたが、日本ではあまり知られていない話だったようで、担当の編集者の方からは、
「そもそもの始まりは、・・・ だったというのは衝撃でした」
とのコメントをいただきました。「・・・」の部分については、雑誌をご覧ください。
また、現在の大学入試のやり方についても、経験にもとづいて詳しく説明しました。これについては、
「編集部では、入社試験を担当した編集者たちが、“大栗さんの随筆を読んで、目が醒めた気分”と感動しておりました」
との感想をいただきました。
文芸誌からの依頼は初めてでしたが、丁重な編集作業に感銘を受けました。
初稿をお送りすると、その日のうちに真っ赤にコメントが入れられた原稿が送り返されてきて、通信添削のようでした。日本語の勉強をさせていただきました。
「“世界一”の大学入試」という随筆の題も、そのときにいただきました。
英国の教育専門誌『タイムズ・ハイヤー・エデュケーション』の世界大学ランキングで、Caltechが2年連続で“世界一”になったことを受けたものだと思います。大学のランキングというのは、何を基準にするかによって変わる恣意的なものなので、あまり気にしていないのですが、自分の大学のランキングがよいときには別です。
また、その後の校閲の綿密さも素晴らしいものでした。「こんなことまで調べたのか」というような指摘もあり、こちらでも資料をひっくり返して、再度確認することもありました。
執筆の機会をいただき、ありがとうございました。
今月号には今年度の群像新人文学賞受賞作のほか、寺山修司さんの未発表戯曲も掲載されています。舞台監督だった田中好道さんの遺品の中から見つかったのだそうです。
また、米国東部の寄宿制高等学校であるチョート・ローズマリー・ホールでの体験談 『レイコ@チョート校』 を書かれた岡崎玲子さんのコラム記事もありました。この本を書かれたときは、まだ高校生でしたが、現在はニューヨーク州で弁護士をなさっているそうです。
アマゾンでの購入サイト
皆さんに、ご覧いただけると嬉しいです。
『群像』と言えば、第2次世界大戦終結の翌年に創刊された「講談社文藝の本丸」(知り合いの編集者の言葉)です。群像新人文学賞を主催し、大庭みな子さん、高橋源一郎さん、村上龍さん、村上春樹さん、秋山駿さん、柄谷行人さん、中島梓さんなど、私でも存じ上げているような方々を見出してきたことでも知られています。
私には縁のない雑誌だと思っていましたが、編集部の方が拙著『重力とは何か』をご覧くださり、
「初めて腹にすとんと落ちるような快感がありました」
とのことで、随筆のご依頼をいただきました。
最近、東京大学と京都大学が相次いで推薦入試制度を導入するとの発表がありました。私は今年度、Caltechの入試委員を務めたので、何かのご参考になればと思い、その経験について書くことにしました。
随筆では、まず米国の大学入試の歴史から説き起こしましたが、日本ではあまり知られていない話だったようで、担当の編集者の方からは、
「そもそもの始まりは、・・・ だったというのは衝撃でした」
とのコメントをいただきました。「・・・」の部分については、雑誌をご覧ください。
また、現在の大学入試のやり方についても、経験にもとづいて詳しく説明しました。これについては、
「編集部では、入社試験を担当した編集者たちが、“大栗さんの随筆を読んで、目が醒めた気分”と感動しておりました」
との感想をいただきました。
文芸誌からの依頼は初めてでしたが、丁重な編集作業に感銘を受けました。
初稿をお送りすると、その日のうちに真っ赤にコメントが入れられた原稿が送り返されてきて、通信添削のようでした。日本語の勉強をさせていただきました。
「“世界一”の大学入試」という随筆の題も、そのときにいただきました。
英国の教育専門誌『タイムズ・ハイヤー・エデュケーション』の世界大学ランキングで、Caltechが2年連続で“世界一”になったことを受けたものだと思います。大学のランキングというのは、何を基準にするかによって変わる恣意的なものなので、あまり気にしていないのですが、自分の大学のランキングがよいときには別です。
また、その後の校閲の綿密さも素晴らしいものでした。「こんなことまで調べたのか」というような指摘もあり、こちらでも資料をひっくり返して、再度確認することもありました。
執筆の機会をいただき、ありがとうございました。
今月号には今年度の群像新人文学賞受賞作のほか、寺山修司さんの未発表戯曲も掲載されています。舞台監督だった田中好道さんの遺品の中から見つかったのだそうです。
また、米国東部の寄宿制高等学校であるチョート・ローズマリー・ホールでの体験談 『レイコ@チョート校』 を書かれた岡崎玲子さんのコラム記事もありました。この本を書かれたときは、まだ高校生でしたが、現在はニューヨーク州で弁護士をなさっているそうです。
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皆さんに、ご覧いただけると嬉しいです。
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by planckscale
| 2013-05-08 18:52